薬剤師ドリブン

薬局薬剤師の稿本とたまに役に立つ資料

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【稿本】病態にあわせた栄養剤の使い分け

高齢者の平均年齢も上がっているので従来の栄養剤では組成的に合わない人もでてきている。少量でもエネルギーやタンパク質が十分取れるように配慮したイノラスは、少食の多い高齢者向けの組成の栄養剤。一方、複数の疾患を抱えている高齢者は多く、腎機能が…

【稿本】漢方のトリセツ 風邪

冬は気温の低下と同時に湿気が少なくなるので呼吸器にとっては受難の季節。漢方の考えでは秋から冬にかけては「肺を傷つける」病気が一番増える。治療の方針は「潤す・温める・冷やす」を上手く使い分ける。麦門冬湯肺の乾燥によって引き起こされる咳は、乾…

【稿本】認知症の予防・治療薬の開発に期待できる天然の低分子化合物とは?

認知症の予防・治療の基本として、神経死の防止と神経の再生。そのために期待できるのが内因性神経栄養因子の活性化。徳島文理大学薬学部薬品物理化学教室(福山愛保教授担当)では、ラット胎児初代培養大脳皮質由来神経細胞系を用いて多くの天然物の神経栄…

【稿本】視力低下の児童に処方されたミドリンM

一時的に近視の状態になる「仮性近視」の場合、トロピカミド(ミドリンM®)の調節麻痺作用による毛様体筋の弛緩作用により、近視の回復が見込まれる。低年齢児では、眼球内のレンズを調節する毛様体筋が過度に収縮して、一時的に近視の状態となり、視力が低…

前立腺がん治療でビカルタミドが減った理由

前立腺特異抗原(PSA)が一過性に低下することがあるため。抗アンドロゲン薬のビカルタミドを中止することにより一時的にPSAが改善することがある。ビカルタミドとLH-RHアゴニストの併用療法CAB(MAB)療法によって癌の進行を抑えることができるのは3年程度…

【稿本】食後服用を勧められない漢方薬とは?

マオウやブシなど、アルカロイド(窒素を含む塩基性の天然有機物質)は吸収がよくなりすぎるので食前に服用したほうがよい。アルカロイドを主成分とする塩基性成分は、酸により塩を形成し、イオンとなることで水溶性が上がる。つまりアルカロイドは食後で胃…

SSRIの授乳への影響は?

SSRIの母乳移行性は低い。SSRIを介した乳児の薬物摂取量は少なく、RID(相対的乳児投与量)は10%以下と報告されている(パロキセチンで1.2%)。パロキセチンの授乳中服用に関する研究は多くされており、いずれもRIDが低く、乳児に悪影響はなかったという報…

【稿本】疑義照会しても処方を続ける医師にトレーシングレポートでどう伝える?

薬剤師が疑義照会したり、トレーシングレポートを提出しても、医師から期待通りの回答がない原因に1つに医師と薬剤師との認識の相違がある。双方の見解が異なる場合、処方の問題点をあえて指摘せず、今後の病状や治療への影響にフォーカスして情報を伝える…

【稿本】 乾皮症、皮脂欠乏性湿疹におkる保湿剤の使い方

乾皮症、皮脂欠乏性湿疹とは?乾皮症の明確な定義はないが、皮膚が乾燥して荒くなった状態のこと。皮膚のバリア機能が障害されているため水分が消失し、微生物が侵入しやすくなる。そう痒を伴い、掻破によりさらなる皮膚バリア機能の破綻を来すという悪循環…

【稿本】改正薬機法の意味とは?

薬物療法の重要性が高まる中で、薬剤師・薬局の機能を強化するためのものと位置づけることができます。| 日経DI2020.01 薬局は「調剤の業務ならびに薬剤および医薬品の適正な使用に必要な情報の提供および薬学的知見に基づく指導の業務を行う場所」であり、…

【稿本】ピロリ除菌療法後に発疹が出現した患者への対応

原疾患によって除菌療法後の薬物治療が異なるため、治療の適切性と適応疾患を確認。内視鏡検査(治療)の有無も重要。ウリアーゼ活性に影響を与える薬物は少なくとも検査前2週間は中止することが望ましい(抗体検査はPPIの影響を受けない)。除菌療法後の効…

【稿本】高齢者糖尿病における薬物治療と包括的管理

糖尿病治療の目標は単に血糖値を下げることでなく、合併症の発症・進展を抑制して健康な人と変わらないQOLの維持と寿命を確保すること。糖尿病管理目標の「ABC」としてA)HbA1c 7.0%未満、B)Blood pressure(血圧)130/80mmHg未満、C)LDL-Cholesterol 120mg/dL…

【稿本】薬局業務でRMPをどのように活用したらよいか?

医薬品リスク管理計画(RMP:Risk Management Plan)は製薬企業が厚生労働省、医薬品医療機器総合機構(PMDA:Pharmaceuticals and Medical Devices Agency)の指導のもと、医薬品の開発から市販後まで一貫したリスク管理をひとつの文書に分かり易くまとめた…

【稿本】睡眠薬を中止するためのコミュニケーションとその方策

睡眠衛生指導と薬剤の減量・中止を並行して行う。治療は患者と共同して一緒に睡眠薬の依存から脱却し、減量に向けて努力していくことを支持していく。不眠症、睡眠障害の適応のある催眠鎮静薬、抗てんかん薬、抗不安薬のうちPMDAに依存関連事象の副作用報告…

薬機法等の一部改正についての概要

1.医薬品、医療機器等をより安全・迅速・効率的に提供するための開発から市販後までの制度改善①「先駆け審査指定制度」「条件付き早期承認制度」特定用途医薬品等への優先審査の導入②医薬品等の製造方法の変更における届け出制の追加③医療機器の特性や技術革…

【稿本】糖尿病性認知症とは?

糖代謝異常に伴う神経障害が認知症の発症に深く関わる一群があり、我々はこれを”糖尿病性認知症(diabetes-related demenitia, DrD)と呼んでいる。−日本薬剤師会雑誌 第72巻 第1号 令和2年1月1日 p12これまでの多くの疫学調査や臨床研究から、糖尿病と認知…

【稿本】国民が要望する薬局とは?

日本の医薬分業は国民が熱望して、必要の中から生まれたものではないことを心得る。ヨーロッパにおける医薬分業は王侯貴族の毒殺対策が理由だったという歴史的背景がある。日本では医師が診察に始まり処方・調剤・投与までが一連の流れだった。無形の技術に…

【稿本】糖尿病の一次予防において重要なことは何か?

糖尿病に限らず、予防においては「モニタリング」と「リテラシーの向上」が重要。自分の体がどのような状態にあるかを知るために、数値で客観的に把握するモニタリング。さらにモニタリングで得られた情報を正しく分析する能力や、自分なりに活用するために…

【稿本】ポリファーマシーの取り組みに必要な技術と方法

情報の一つとして、EBMを活用する。75歳以上で10剤以上服用している患者をピックアップして「減薬チーム」として服薬情報提供書や月1回、症例を検討。薬剤師の責任として減薬後、患者の利益に直結しているか確認する必要あり。「以前から処方されていた」と…

【稿本】レンバチニブを使用しいる患者の電話サポートの方法と医師がほしい情報を提供するにはどうすればよいか?

電話サポートで介入している患者は10-15人。4人の薬剤師がチームを組んで介入している。食欲不振や血圧上昇など何らかのイベントに不安を持っている患者が介入の継続を望んでいる。有害事象の評価基準であるCTCAEに照らしてGrade3以上なら直ちに病院に報告…

【稿本】廃棄医薬品の現状と問題点

7つの保険薬局を運営している法人が2016-2018年度の廃棄医薬品の薬価金額・傾向、問題点について検討。3年間での廃棄医薬品は薬価金額で2,174,514円だった。薬効分類では高額だった順に「その他の腫瘍用薬」「あへんアルカロイド系麻薬」「精神神経用剤」「…

【稿本】高薬価デッドストック医薬品の使用期限による廃棄の現状

「調剤に従事する薬剤師は、調剤の求めがあった場合には、正当な理由がなければ、これを拒んではならない」と薬剤師法に明記されており、処方の応需により多種類・大量の医薬品を在庫する必要がある。現実には少ししか使用しないまま不動在庫(デッドストッ…

【稿本】抗菌薬の不適正使用に対する薬局薬剤師の変更提案の現状とは?

過去1年間に抗菌薬不適正使用の処方変更の提案を行った薬剤師は32%で、そのうち71%の提案が受け入れられた。(意外に多い!)変更提案を行わなかった理由として、39%の薬剤師が情報不足が原因で抗菌薬の不適正使用に対する行動できていない。ま処方変更提案…

【稿本】健康サポート薬局の活動事例や将来の展望とは?

健診・がん検診未受診者対策の取り組みと今後の展望-東京大学大学院薬学研究科医薬政策学講座医療費の適正化、健康寿命延伸を目指した取り組みが急務。健康サポート薬局の具体的な活動を継続させるためには統計情報を活かして、個人と社会のニーズと合致し、…

【稿本】残薬を生じている患者の処方を調整する医師が薬剤師に求める情報や役割は何か?

服薬不遵守の理由や副作用情報を期待半数以上の医師が「服薬不遵守の理由」、35.7%が「副作用の有無」の情報を入手したい。診療所の医師にアンケート東京都品川区、大田区、目黒区内の診療所1,265施設に所属する医師にアンケート調査を実施。薬剤師からの情…

【稿本】かかりつけ薬局が取り組むサービスに対する住民の意識とニーズに関する研究

かかりつけ薬局や健康サポート薬局に期待するサービスとは?年齢・性別によってニーズが異なる。禁煙・栄養・予防に関するサービスは男性より女性が好意的だった。年金や福祉に関する相談事は40-50代で積極的に利用したいという回答が多かった。母親が薬や病…

【稿本】発売前に新薬の情報を得るには?

1.薬価がどのように決まったかを調べる新薬の類似品がなければ原価計算方式、類似品があれば、それとの比較で補正加算が決まり(類似薬効比較方式)、薬価が決定されます。補正加算には最も高い「画期性加算」、「有用性加算Ⅰ・Ⅱ」、「市場性加算Ⅰ・Ⅱ」、「…

学校における感染防止対策について

学校薬剤師として学校再開における感染防止対策について考えてみました。基本的に以下の文部科学省の通知の遵守で問題ありませんが、薬剤師の視点から補足できることをまとめてみました。令和2年度における小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等にお…

【稿本】脳梗塞予防に処方された抗凝固薬と抗血小板薬

「非心原性脳梗塞」の2次予防には抗血小板薬、非弁膜症性心房細動を主因とする「心原性脳梗塞」の2次予防には抗凝固薬を選択するのが基本。動脈系は血小板の活性化、静脈系はフィブリン活性が主病態であるため。「脳卒中治療ガイドライン2015」では非弁膜症…

【稿本】フルティフォーム吸入後の運転をしても大丈夫か?

普通に使っていればフルティフォームの吸入によりアルコール検知されることはないだろう。杏林製薬によると「吸入直後にアルコール検知器にかけた場合は分からないが、吸入後にうがいなどをすれば、検知されることはないと考えている」との見解を示している…