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【稿本】スタチンとフィブラートの併用、「原則禁忌」はなぜ外れたか?

なぜ「原則禁忌」が外れた?

欧米では一部の例外を除いては、スタチンとフィブラートとの併用に関して、腎機能に異常がある患者においても禁忌の設定はなかった。国内外のガイドラインでも禁忌とするものはなかった。また、製造販売後調査による国内副作用報告でも併用による横紋筋融解症が認められたケースはあったものの、重篤な症例は見られなかった。腎機能の検査値に異常のある患者での併用でも重篤な横紋筋融解症は認められていない。ただし原則禁忌だったので、症例は少なく限定的なデータである。これらの結果からPMDAは「注意喚起は必要」としながら、「原則禁忌・原則併用禁忌を削除することは可能」判断した。

今後どのようなことに注意したらいい?

腎機能が低下した患者への併用は十分に注意する。スタチンは主に肝臓で代謝されるが、腎障害があると横紋筋融解症が起こりやすい。フィブラートは腎排泄型が多いためである。スタチン服用者5万2421例、6年間の横紋筋融解症の発症率はゼロだった。スタチンによる筋症状は10%前後だが、プラセボでも同様。筋肉痛だけでは中止する根拠にはならない。「スタチン不耐に関する診療指針2018」ではCK値4倍未満は継続。4-10倍は筋症状がなければ継続。筋症状があり10倍以上なら中止となる。横紋筋融解症の初期症状(筋症状・褐色尿)を確認し、必要に応じて医師に情報提供を行う。

【参考資料】日経ドラッグインフォメーション2019.03