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薬局薬剤師の稿本とたまに役に立つ資料

【稿本】妊娠とくすりの基礎知識-Ca拮抗薬、ACE阻害薬、ARB

妊娠初期のCa拮抗薬の使用は大きなリスクとはならない

ニフェジピンは妊娠20週以降の妊婦に「有益性投与」となっているが、大半のCa拮抗薬は、妊婦への投与が禁忌となっている。妊娠中の服用については疫学研究を参考にした上で、慎重に対応する。約300人のCa拮抗薬を使用した妊婦の児について検討した研究では、先天異常の発生率に差はなかった。妊娠に気づかずにCa拮抗薬を使用してもリスクは大きくならないだろう。妊娠後半にニフェジピンを使用した母親の児では、生後18ヶ月時点、9-12歳時点において、発達に問題はなかった。

ACE阻害薬・ARBは妊娠中期・後期には使用しない

ACE阻害薬・ARBは妊婦への投与は全て禁忌となっているため、疫学研究を参考に慎重に対応する。妊娠初期に使用した約140人、約250人について調べた研究では、先天異常の発生リスクの増加はなかった。一方、妊娠中期・後期については影響がある。胎児レニン・アンジオテンシン系への直接的な影響によって、羊水過少、胎児低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の螢雪不全など重大な影響があるので絶対に使用しない。もし使用した場合は羊水量を確認するなど適切な対応が必要である。

【参考資料】日経ドラッグインフォメーション2019.03