薬剤師ドリブン

薬局薬剤師の稿本とたまに役に立つ資料

【稿本】睡眠薬を中止するためのコミュニケーションとその方策

睡眠衛生指導と薬剤の減量・中止を並行して行う。治療は患者と共同して一緒に睡眠薬の依存から脱却し、減量に向けて努力していくことを支持していく。

不眠症睡眠障害の適応のある催眠鎮静薬、抗てんかん薬、抗不安薬のうちPMDAに依存関連事象の副作用報告のあった上位5品目はエチゾラムアルプラゾラムトリアゾラムゾルピデム、クロチアゼパムだった。エチゾラムは720件で圧倒的に多い。(2位のアルプラゾラムは179件)

60歳で6時間以上の睡眠をとることは困難。睡眠時間を短くすることだけで熟眠感や入眠困難が改善することがある。遅寝早起きするように睡眠衛生指導をしていくことが入眠障害や熟眠障害の改善に有用。

不眠治療のゴールは不眠およびそれによる生活の質の低下を改善させることにあり、忍容性に耐えうる適切な用量まで減量できた場合は無理に中止の必要がない場合も多いと思われる。
日本薬剤師会雑誌 第72巻 第1号p19

ベンゾジアゼピン睡眠薬、Z-Drugsの如何によらず長期連用によるリスクが高いため、睡眠薬を開始する際は常に中止を意識する。代表的な中止方法には漸減法と隔日法がある。反跳性不眠や離脱症状は出現することも多い。ワンステップには1−2週間ずつかけてゆっくり漸減する。錠剤数が減ると不安に感じる患者さんも多いので依存性の少ない他の睡眠薬に置き換えてから漸減していく方法がある。減量を提案する際には、現在の日常生活で困っていることがないかを話してもらう。

患者さんが頑張って減量し成功しかけているときには、十分な正の強化のため「とても良く頑張っていますね」と患者さんの努力に対してきちんと言葉で表明することも重要であると思われる。
−日本薬剤師雑誌 第72巻 第1号p20