薬剤師ドリブン

ただ怠惰に生きたい四国在住の薬剤師が、どうしても放っておけない日々の疑問や課題を探求する様子を描いたブログです。

【稿本】在宅療養患者の排便コントロール

便秘の客観的な評価基準として、国際的に広く用いられている「Rome Ⅳ」が有用。ブリストル便形状スケールに基づく排便アセスメント法を統一化するために「排便チェックシート」を利用し、多職種間で共有。患者宅に保管し、各職種が訪問の度に確認できるようにしたところ、排便コントロールが改善し、下剤の回数を減らすことができた。

膨潤性下剤はパーキンソン病脳卒中、脊髄損傷、腸閉塞症には禁忌。
刺激性下剤は長期連用により効果が減弱する。連用を避け、週1-3回の頓用レスキューとして用いることが望ましい。便の回数の調節に使用。
浸透圧性は便の硬さの調節に使われる。緩和で刺激性が少なく、耐性を生じにくい酸化マグネシウムが使用されるが、血清マグネシウム値の上昇に注意する。特にeGFR30ml/分/1.73m2未満で高マグネシウム血症が起こりやすいので、定期的な血清マグネシウム値のモニタリングが必要となる。

【参考資料】日経ドラッグインフォメーション2019.03