薬剤師ドリブン

ただ怠惰に生きたい四国在住の薬剤師が、どうしても放っておけない日々の疑問や課題を探求する様子を描いたブログです。

【過去の仕事の振り返り#2】第46回日本薬剤師会学術大会ポスター発表

「徳島こども薬局」を通して薬の適正使用・お薬手帳セルフメディケーションの普及・啓発に努める-2013年10月

徳島県薬剤師会では、事業推進・介護保険対策委員会の傘下に結成された徳島こども薬局プロジェクトチームのもと、子ども向け調剤模擬体験を毎年開催しています。本事業では、「楽しみながら学ぶこと」を目的として、①子どもと保護者へ薬の適正使用について普及・啓発を行う。②子どもと保護者へ遊びを通して、医療提供施設である薬局の仕事について関心を深めてもらう。③薬学生に薬剤師の地域活動を体験してもらう。の3項目に取り組んでいます。今回は8月24日に実施した『徳島こども薬局』の活動内容をまとめ、『第46回日本薬剤師会学術大会』にてポスター発表を行いました。

『第46回日本薬剤師会学術大会』は9月22日~23日に大阪府で開催されました。ポスター会場はモダンなデザインが印象的な堂島リバーフォーラムで行われました。9月下旬とはいえ気温も高く、メイン会場の大阪国際会議場からはやや距離が離れており、シャトルバスを利用するなど移動に苦労しました。堂島といえばスイーツの“堂島ロール”の知識しかありませんでしたが、福沢諭吉生誕の記念碑や近隣には薬・医療の神である少彦名神社(神農さん)もあり薬剤師の学術大会にはふさわしい場所であると感じました。

ポスター発表は9月22日9:00~18:30、23日9:00~13:00の時間に行われ、うち22日の16:00~17:00が示説時間として割り当てられました。示説時間の他にポスター設置中にも質問を受け、他県の薬剤師会の方や薬局薬剤師の方からも子ども向け調剤模擬体験への関心は高いと感じました。その中で1番質問を受けたのは集客に関することです。今回の「徳島こども薬局」は子ども、保護者を含めて約400名を集客し、お薬手帳セルフメディケーションについてのアンケート調査を実施し貴重なデータを収集することができました。どこの団体や企業もこのようなイベントの集客には苦労しているようで“どうすればそれだけの大人数を集客できるのか?”“場所は?”“広報活動は?”という質問は必ず受けました。今回はポスターの他に実際に使用した会議録や資料・アンケート・広告・配置図などをまとめた『公式設定集』を閲覧できるようにしました。希望された方には後日ファイルを送らせて頂きました。

『徳島こども薬局』毎年2回ほど実施されています。試行錯誤を繰り返しながら継続しているからこそ他県に誇れる事業に成長しているものと実感しています。この事業は普段は患者さんから見えない調剤業務を一緒に体験してもらうことで、薬剤師や薬局の仕事を知ってもらい、医薬分業の重要性・お薬手帳の啓蒙・セルフメディケーションの普及についての関心を高めてもらう社会貢献度の高い事業です。うれしいことに「将来薬剤師になりたい!」とアンケートに答えてくれた子どもさんも10名程いました。今後もこのような学会活動を続けて他県と情報交換を行い、良いところは積極的に取り入れ、『徳島こども薬局』がどんどん進化していければこれほどうれしいことはないと強く思います。