ロートエキスは体内の各部位に存在するムスカリン様受容体でアセチルコリンと競合的に拮抗して過剰な発汗を抑える。効果は服用後30分から1時間ほどで発現する。抗コリン作用による口渇、便秘、排尿障害の副作用は頓服では問題になることが少ない。
塩化アルミニウム外用療法は「原発性局所多汗症診療ガイドライン2015年改訂版」で第一選択の治療法として推奨されている。塩化アルミニウム六水和液を無水アルコールに溶解し20-30%に希釈したものがよく使われる。
ムコ多糖類と金属イオンが合成した沈殿物が、汗腺に障害を与え閉塞させることで発汗量を減らす。効果発現まで2-3週間かかるといわれている。
第一選択の塩化アルミニウム外用療法では効果の発現に2-3週間かかるので、速効性のあるロートエキスを頓服することがある。