薬剤師ドリブン

ただ怠惰に生きたい四国在住の薬剤師が、どうしても放っておけない日々の疑問や課題を探求する様子を描いたブログです。

【稿本】腹痛を訴えてOTC薬を買いに来た患者への対応

得られた情報から薬剤師としての見解を示す

「腹痛」「悪心・嘔吐」「下痢」の3症状を示せば、ウイルス性胃腸炎の可能性が高い。ただし実際には3症状の全てがそろうことは多くない。下痢がありお尻からおしっこがでるような水様便があれば、ウイルス性胃腸炎の可能性が高い。消化管出血による下痢もあるので、便の色は必ず確認する。繰り返す場合は過敏性腸症候群IBS)が考えられる。国際的な診断基準である「RomeⅣを知っておく。薬剤性の下痢はDATSuN(ダットサン)でピーと覚える。D:利尿薬、A:抗菌薬・制酸薬・抗不整脈薬、T:テオフィリン、S:緩下薬、N:NSAIDs、P:PPI

腹部の痛みを分類する

腹痛には「内臓痛」「体性痛」「関連痛」があり、どの痛みか考えることが1つのヒントとなる。腹の中心は内臓痛、骨格筋の炎症に伴う痛みは体性痛、関連痛は内臓痛に伴って起こる。

受診のタイミングを伝える

虫垂炎であれば、痛みが右の方に移動したり、強くなる。便が黒や赤っぽくなったり、吐き気・発熱などが見られたら受診してもらう。

【参考資料】日本ドラッグインフォメーション2019年3月