得られた情報から薬剤師としての見解を示す
「腹痛」「悪心・嘔吐」「下痢」の3症状を示せば、ウイルス性胃腸炎の可能性が高い。ただし実際には3症状の全てがそろうことは多くない。下痢がありお尻からおしっこがでるような水様便があれば、ウイルス性胃腸炎の可能性が高い。消化管出血による下痢もあるので、便の色は必ず確認する。繰り返す場合は過敏性腸症候群(IBS)が考えられる。国際的な診断基準である「RomeⅣを知っておく。薬剤性の下痢はDATSuN(ダットサン)でピーと覚える。D:利尿薬、A:抗菌薬・制酸薬・抗不整脈薬、T:テオフィリン、S:緩下薬、N:NSAIDs、P:PPI
腹部の痛みを分類する
腹痛には「内臓痛」「体性痛」「関連痛」があり、どの痛みか考えることが1つのヒントとなる。腹の中心は内臓痛、骨格筋の炎症に伴う痛みは体性痛、関連痛は内臓痛に伴って起こる。
受診のタイミングを伝える
虫垂炎であれば、痛みが右の方に移動したり、強くなる。便が黒や赤っぽくなったり、吐き気・発熱などが見られたら受診してもらう。
【参考資料】日本ドラッグインフォメーション2019年3月