β遮断薬は、幅広い重症度の慢性心不全患者に対し、生命予後の改善効果を有していることが、数多くの大規模臨床試験によって明らかになっている。
しかし、αβ遮断薬のカルべジロールはβ1、β2受容体効力費は約7:1であり、β2受容体遮断作用は比較的弱いものの喘息誘発を引き起こすリスクがあるため、気管支喘息には「禁忌」とされている。
β1選択性の高いビソプロロールは気管支喘息患者に「慎重投与」となっている。忍容性はあるが、気管支にもわずかにβ1受容体があるため完全に安全ではない。個々の患者のリスクを評価した上で最小量から慎重に投与する。
【参考資料】日経ドラッグインフォメーション2019.02