薬剤師ドリブン

ただ怠惰に生きたい四国在住の薬剤師が、どうしても放っておけない日々の疑問や課題を探求する様子を描いたブログです。

【稿本】目薬の服薬指導

点眼剤は1滴滴下すれば、あふれるくらいの量である。1本で100滴ほど使える(1滴あたり50μL)。

防腐剤の塩化ベンザルコニウム(BAK、BACともいう)に注意が必要。角膜上皮障害を起こすことがある。なるべくBAKフリーを使う。ヒアレインはBAKフリーになった。

緑内障の治療の中心は眼圧低下、そのために房水の産生と排出のバランスが重要。房水産生抑制はβ遮断薬と炭酸脱水酵素阻害薬(CAI)、房水排出促進はプロスタグランジン関連薬(PG),α1遮断薬、交感神経刺激薬。PGでコントロール不良の場合、β遮断薬のミケランLAを追加。

ドライアイには水分やムチンなどを増やす点眼薬が選択。まぶたをぱっと開いたときに眼表面が乾きがあれば、ジクアス、ムコスタ共に著効。水分減少ならジクアスが効果的。アレルギー性結膜炎にはオロパタジンかエピナスチンが多い。1日2回のエピナスチン0.1%の高用量製剤が発売予定。

2種類以上の点眼薬の指し方に明確な決まりはないが、
①効かせたい方を後
②懸濁性の点眼薬は後
③油分の多い眼軟膏は後、5分以上の間隔をあける。5分間隔が難しいなら食事の前後で分けてもよい。
懸濁性製剤は立てて保存するなど保管方法にも注意する。