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【口頭発表】第58回中国四国支部学術大会

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抄録

【目的】

「意図しないドーピング」を回避したり、使用可能薬の情報提供による「競技者のコンディションづくり」のためにスポーツファーマシストは重要な役割を担う。しかし現状は「スポーツファーマシストの認知度が低い」、「身近に相談できる相手がいない」、「情報が正しく伝わらない」などアンチ・ドーピング活動において課題が山積されている。これらの課題を解決するために徳島県薬剤師会公認スポーツファーマシストプロジェクトチーム(以下公認SPチーム)では、今まで行っていなかった活動に取り組んだのでここに報告する。

 

【方法】

公認SPチームのメンバーが主体的に地元メディアが主催する「スポーツ懇話会」に参加し、講師や情報交換などで指導者との交流を深めた。またSNSのグループ機能を利用して、交流のあった多職種や競技団体関係者とつながることで、タイムリーな情報提供を行い、気軽に意見交換をできるような環境を構築した。

 

【結果】

公認SPチームのメンバーの一員が、徳島新聞主催のスポーツ懇話会講師、徳島県あわ女アスリート医科学サポート委員会委員、各種競技団体への指導など目覚ましい飛躍を遂げ、人材育成にもつながった。

特に徳島新聞主催のスポーツ懇話会は講師を務めた公認SPチームメンバーが写真付で新聞紙面で大きく取り上げられた。徳島新聞は地元で購読率の高いメディアであるため、スポーツファーマシストの認知に一役買ったといえる。また、SNSによる多職種交流では薬事情報センターからの情報提供だけでなく、行政機関のメンバーからのイベント開催情報の提供など多方面からの情報交換が気軽に行えるようになった。

 

【考察】

アンチ・ドーピング活動の課題が解決したわけではないが、公認SPチームの取り組みによってスポーツファーマシストと競技関係者との距離が少し縮まったのではないかと感じる。しかし、競技者が身近に相談できる状況にはなっていないので、今後の対策が必要である。またアンチ・ドーピングというネガティブな情報提供だけでは限界がある。ベストコンディションで競技に挑むための医薬品やサプリメントとの付き合い方など、ポジティブな情報提供の比率を多くとっていけば、競技者・競技関係者の関心を高めやすいかもしれないので、今後検証していく。