薬剤師ドリブン

ただ怠惰に生きたい四国在住の薬剤師が、どうしても放っておけない日々の疑問や課題を探求する様子を描いたブログです。

【稿本】病態にあわせた栄養剤の使い分け

高齢者の平均年齢も上がっているので従来の栄養剤では組成的に合わない人もでてきている。少量でもエネルギーやタンパク質が十分取れるように配慮したイノラスは、少食の多い高齢者向けの組成の栄養剤。一方、複数の疾患を抱えている高齢者は多く、腎機能が低下している患者には、低脂質、低たんぱくを特徴とするラコールが向いているなど、患者の病態によって栄養剤を使い分ける。

栄養剤は窒素源(たんぱく質)の分解の程度によって、成分栄養剤(アミノ酸)、消化態栄養剤(低分子ペプチド)、半消化態栄養剤(たんぱく質)に分類される。最も汎用されているのは半消化態栄養剤で、消化・吸収機能が保たれている患者では第一選択となる。一方成分栄養剤や消化態栄養剤は消化吸収障害がある場合やクローン病などが適応。
ー日経メディカル2020.02 P028

入院中は食品扱いの濃厚流動食を使い、退院後は薬価収載品を使う方が患者の経済的負担が少ない。

【参考資料】日経メディカル2020.02