新潟県内の薬剤師を対象に抗微生物薬処方に対しての薬剤師の意識調査が行われ、130名の回答を得られた。
薬剤耐性(AMR)を防ぐためには抗微生物薬適正使用のために薬剤師の積極的関与が必要となるものの、病院勤務経験のない薬剤師が有意に疑義照会を行えていないことが明らかになった。
「知識不足で意見が言えない」という回答があったが、これは現場の薬剤師が感染症や抗微生物薬についての教育を受ける機会が少ないことに起因すると考えられる
知識不足というのはこの問題の本質をついていると思う。また知識不足に加えて、患者情報不足や処方意図が不明なことから疑義照会を躊躇してしまうことは自身も実感するところである。
解決策としては病院薬剤師と連携したり、処方せんの備考欄を活用し薬剤師に向けて処方意図をコメントしてもらうことが考えられる。疑義照会を減らせる可能性もある。
[参考資料]
日本薬剤師会雑誌 第72巻 第3号 令和2年3月1日