薬剤師ドリブン

ただ怠惰に生きたい四国在住の薬剤師が、どうしても放っておけない日々の疑問や課題を探求する様子を描いたブログです。

SSRIの授乳への影響は?

SSRIの母乳移行性は低い。

SSRIを介した乳児の薬物摂取量は少なく、RID(相対的乳児投与量)は10%以下と報告されている(パロキセチンで1.2%)。パロキセチンの授乳中服用に関する研究は多くされており、いずれもRIDが低く、乳児に悪影響はなかったという報告が多い。妊娠後期にパロキセチンを服用したときに新生児不適応症候群(PNAS)が出現することがあるので、分娩後、注意深く児を観察する。

産後早期は母乳育児が軌道に乗るまで母体の負担を考慮する。母体の症状や育児環境に配慮して、過度に母乳育児を推奨しないように注意。

【参考資料】日経DI 2020.01