薬剤師ドリブン

薬局薬剤師の稿本とたまに役に立つ資料

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苓桂朮甘湯ってどんな漢方?

苓桂朮甘湯とは何か? 苓桂朮甘湯は「痰飲、脾陽不足」の証を治療する処方です。茯苓(ぶくりょう)、桂皮(けいひ)、白朮(びゃくじゅつ)、甘草(かんぞう)の4味で構成されています。効能は消化器機能の低下による水分の停滞・逆流による、めまい・立ち…

真武湯ってどういう漢方?

現在勤務している薬局ではいろいろな漢方薬のエキス剤が処方されます。しかし今まで漢方の勉強をサボっていたのでかなりアセっています(汗) そこでよく処方される漢方で自身がよくわかっていないものをまとめてみました。これで少しは理解できるかな… 真武…

【4コマメモ】「口の乾き」「のどの渇き」のメカニズムを理解して服薬支援をするための行動

「口がカラカラ」は「乾き」であり、のどがカラカラで水が飲みたいのというのが「渇き」といえる。……この両者は独立しているわけではないが、分けて考えることで理解がしやすくなるー日経DI2013.11 PE007 「口の乾き」は水の生成抑制で起きる 「口の渇き」は…

薬物の特徴は「クリアランス」と「分布容積」とセットで考える

薬の特徴を考えるときには、薬物を除去できる血液量を意味する「クリアランス」と血液以外の組織移行性を意味する分布容積をセットで用います。 クリアランスとは? クリアランスとは単位時間あたりの薬物を除去できる血液量のこと。あくまで血液中から薬物…

急性腎障害の分類

急性腎障害(acute kidney injyury:AKI)は薬剤を投与して数日間から数週間で急激に腎機能が低下する症候群。 AKI発症の原因により4つに分類される。 ①腎前性AKI 薬剤によって腎へ流れる血液量が減少することで起こる。外来の70%は脱水や血圧低下が原因。腎…

【稿本】ロスバスタチンが重度の腎機能障害患者で血中濃度が上昇する理由

腎障害による尿毒物質の蓄積が有機アニオントランスポーター(OATP)を阻害することで、スタチンの肝臓への取り込みが抑制されるため血中濃度が上昇する重度の腎機能障害時にロスバスタチンはAUCが3倍、ピタバスタチンはAUCが1.9倍になることが報告されてい…

コレクチム軟膏®の作用機序を図解してみました

チャーリーさんのビジネスモデル図解ツールキットを使用して、コレクチム軟膏®の作用機序を図解を作成してみました。 チャーリーさんのビジネスモデル図解は汎用性が高く、医薬品の作用機序の理解にも有用であると感じています。図解を作成する過程で思考が…

【稿本】地域連携薬局とは何か?

2021年1月22日のインターネット官報号外(第14号)で地域連携薬局の基準等が公示されました。2021年8月1日の施行にむけて具体的な認定要件が明らかになりました。これを機に地域連携薬局についてもう一度復習しようと思います。そもそも地域連携薬局とは何か…

治療に無関心で説明を拒否しがちな患者さんにどのように声をかければよいか?

「説明はいらない!」「はやく薬を用意しろ!」このような患者さんはいますよね。いわゆる難しい・・・阿波弁でいうところの「めんどい」患者さんです。こうした患者さんはこちらも早く帰っていただくために、すばやく薬を用意して最小限の説明で終わらせが…

【稿本】浮腫とは?

浮腫とは何か?組織間液に貯留した過剰な体液。治療法は安静臥床、塩分制限、利尿薬など。安易な利尿薬の投与はしない。安静臥床は筋力低下に注意する。塩分制限は6g/日がよい。利尿薬は作用部位によって分類。近位尿細管はアセタゾラミド、遠位尿細管はサイ…

【稿本】検査値を生かす4つのステップ

なぜ検査値を確認する必要があるのか?薬の影響によって白血球や血小板が減少することがある。有害事象を予防したり、適正使用のために臨床検査値を確認することは重要である。薬による検査値への影響はどのようなものがあるか?AST、ALTはあまり上昇せずALP…

【稿本】循環器の処方せんを読み解くコツは?

慢性心不全心不全の薬物治療には、「目に見える治療」と「目に見えない治療」のバランスで処方を組むことが重要。......予後の改善のための治療が確立されているのはHFrEFのみ。HFpEFに関しては、ACE阻害薬・ARB、β遮断薬、MR拮抗薬のいずれも予後改善に関す…

【稿本】トレーシングレポートは目的に応じて型を決める

まずは目的を明確にすることが重要である......提出先の医師に対してレポートへの対応を求めるのであれば「提案・依頼型」求めない場合は「報告・情報共有型」をそれぞれ選択する。(PE008)確かに目的に応じて「型」を決めていれば、明確なトレーシングレポ…

【稿本】気の作用とは何か?

気の作用には、血や津液を体内に循環させて、あらゆる生理活動を推進する「推動作用」、エネルギー代謝により人体を温めて体温を維持する「温煦(おんく)作用、病邪の侵入を阻止したり、侵入した病邪に抵抗してそれを排除する「防御作用」体内にあるべき血…

【稿本】処方見直しの作法

アスヤクLIFE研修「若手薬剤師のための、処方提案スキルアップ勉強会~250件の減薬から学ぶ~」を受講しました。全体的に有意義な研修の中で特に印象に残った「処方見直しの作法」について図解してみました。前提として、患者・家族の想いをよく確認してから…

副作用機序別分類とは?

副作用機序別分類は、副作用を薬理作用・薬物毒性・薬物過敏症の3つの作用機序に分類しています。臓器別ではなく機序別に考えることで副作用の予測を立てやすくしました。−NPO法人 どんぐり未来塾ホームページより電子薬歴GooCoに副作用機序別Sの機能が実働…

【稿本】薬局が知っておきたい病院の3大点数

入院前から退院後まで、医療機関⇄薬局で連携して医薬品の適正使用を行うための報酬が手厚く認められた。連携充実加算外来化学療法を受けている癌患者に対して、病院が治療の進捗などの関する文書を交付するほか、地域の薬局薬剤師を対象とした研修会の開催な…

【稿本】フルオロキノロン系抗菌薬の大動脈瘤・大動脈解離に対する注意点とは?

1.フルオロキノロン系抗菌薬と大動脈瘤・大動脈解離についてフルオロキノロン系抗菌薬の内服開始から60日以内は、大動脈瘤・大動脈解離を発症するリスクが2−3倍程度上昇する。発症率は年間1000人あたり1.2件と見積もられた。投与直後10日間に発症したケース…

【稿本】新しい心不全治療薬、ARNIはどのような薬か?

【稿本】プレガバリン(リリカ®)が効かないという80歳女性

神経障害性疼痛でリリカを服用中の80歳女性の患者さん。リリカを服用していてもなかなか痛みがおさまらないので、薬の服用も滞りがちになっている。処方:リリカOD錠25mg 2錠 1日2回 朝・夕食後 30日分年齢80歳 女性クレアチニン・クリアランス:50.5mL/min…

【稿本】悪性腫瘍で参照するべき臨床検査値とは?

バイオマーカー①腫瘍マーカーがん細胞が増殖する過程で血液中や体液中に産出される特徴的な物質。血液や尿の採取のみで検査が可能な簡便な情報源として用いられるが、がん特異性は高くない。検査値の上昇により診断が確定するわけではない。代表的な腫瘍マー…

アトピー性皮膚炎の治療アドヒアランスを向上させるにはどうする?

慢性疾患では医療者と患者・養育者が治療の目標とゴールを共有し、目標・ゴールに向かって共に歩むことが重要である-日本薬剤師会雑誌 第72巻 第4号 令和2年4月1日薬物療法を必要としない状態(寛解)を初診時に伝えて治療のゴールとし、ゴールに向かって段…

薬局薬剤師が抗微生物薬の疑義照会を積極的にできるようになるためにはどうすればよい?

新潟県内の薬剤師を対象に抗微生物薬処方に対しての薬剤師の意識調査が行われ、130名の回答を得られた。薬剤耐性(AMR)を防ぐためには抗微生物薬適正使用のために薬剤師の積極的関与が必要となるものの、病院勤務経験のない薬剤師が有意に疑義照会を行えてい…

【稿本】心臓突然死を防ぐためにどう対応する?

心臓突然死は年間78,000件、1日換算で約200人発生しており、いつでもだれにでも、どこでも起こりうる。現在のガイドラインで強調されていることは、「判断に迷ったら胸骨圧迫です!」-日本薬剤師会雑誌 第72巻 第3号 令和2年3月1日迅速な胸骨圧迫とAEDが救命…

【稿本】高齢者糖尿病におけるDASC-8やCGAで薬剤師が果たすべき6つ役割

DASC-8や高齢者総合機能評価(CGA)により高齢者カテゴリーを分類することで適切な治療方法や療養指導の方針をたてることができる。糖尿病はフレイルを起こしやすい疾患であり、高血糖、重症低血糖、大血管症によりADL低下やフレイル・認知機能低下の危険因…

9ヶ月間、高齢者施設でポリファーマシーに取り組んた結果と考察

この業務に臨む姿勢私は今回の高齢者施設での業務を行うまでは、小児メインのクリニックの門前に勤務していました。小児薬物療法の認定をとっていたこともあり(異動を期に更新は諦めましたが…)、小児の薬物療法に関してはそれなりに知識はあったものの、高…

アフターコロナに向けてアンチ・ドーピングについての振り返り

徳島県薬剤師会の会報誌にアンチ・ドーピングについての記事を寄稿させていただきました。今年は資格の更新年なので自分自身の知識の振り返りの内容となっています。はじめに新型コロナウイルスの感染リスクに向き合いながら現場に立ち続けている皆様に御自…

【稿本】一歩進んだハイリスク薬管理

中毒量と有効域が狭く投与量の設定が難しい薬や、重篤な副作用が起こり得る薬など、より注意が必要な薬は「ハイリスク薬」と呼ばれ、特に十分な管理指導が求められる。医療の高度化によりハイリスク薬は増加し、それを服用する患者の高齢化も進んでいること…

【稿本】質的研究と量的研究の違い

質的研究とは新しい洞察や理解を発展させることで、「数値化しないもの」であり「数へのこだわりがない」もの。重要なのはサンプルの「量」ではなく「質」である。「どのくらいの事例?」ではなく「どの事例」であり、「その事例は何を代表しているか、それ…

【稿本】爪白癬の適切な医療を届けるために医師が薬剤師に期待すること

爪白癬は、抗真菌薬の内服が基本。しかし副作用を恐れて、内服薬の選択をしなかったり、服薬を中断してしまうことが多い。肝機能障害などの副作用については不安を与えすぎないように留意する。定期的な血液検査をすれば早期に肝機能の低下を発見できる可能…